(´・ω・`)ショボンヌの独白

ショボンヌ党員No.10 の独白

老子服用時のご注意

老子は誤読されやすいことでも有名な本です。もともと難解な文章ですし、後世の注釈文が入り交じったりしてほんとの意味はよくわからないのが実際のところなんですが、少なくとも次の点にはご注意されたしです。

「なあんだ、しんどいこと何もしなくていいんじゃん。」って解釈しちゃだめ。

老子のキーワードの一つに「無為」があります。これは、ショボンヌ老子的には「状況に逆らって無理にいらんことしない」ととらえます。お勉強すべきときはお勉強し、お仕事すべきときはお仕事し、のんびりするべきときはのんびりするということです。
字面どおり「何もしない」のがいいと解釈して学校に行くべき時に引きこもるのは、がんばって無理して「何もしない」ことをしてしまってるわけです。これでは疲れてしまいますよ。

「なるほど、ネガティブな考えこそ真理なんだなあ。」って解釈しちゃだめ。

老子ではマイナス面(陰・無)の価値を強調する箇所がいくつかあります。が、それは決してマイナスばんざ〜いではありません。
老子ではプラスとマイナス(陰陽)両方があることによってこの世界が成立していると言いたいわけです。でも私たち俗人はマイナスよりプラスがイイ!、無いより有る方がイイ!、低いのより高いのがイイ!と思いがちです。このプラス偏重の価値観を中庸に修正するために、あえてマイナス面の価値を強調してるわけです。

字面(じづら)どおりに解釈しちゃだめ。

「道」というのは定義どころか名前も付けられないものとされてます。なので、そもそも「道」って書いちゃうこと自体から矛盾してます。でも私たちは言葉を使って物事を伝えるしかないのでしょうがないですね。第1章はこのことのエクスキューズという意味もあるかと思います。
老子に書かれていることすべては例え話として読まれるのがいいです。西洋哲学のノリで緻密に分析的に読んじゃうと矛盾だらけで「なにそれ?」ってなっちゃいますよ。現代の日本人にはピンとこない例えもありますが、言わんとするところをなんとなく読み取ってみましょー。